今回は、高校生向けの反省文の書き方について解説します。
結論からいうと、次のポイントを意識することが大切です。
- 誠実な態度で記述すること
- 事実を具体的に明記すること
- 改善策の提案を欠かさないこと
- 礼儀正しい言葉遣いを意識すること
- 自省の姿勢を見せること
反省文の提出を求められたけどどうやって書いたらいいかわからない…と悩む人高校生の方に向けてこの記事を書きました。
本記事では、以下8つの具体例をご紹介します。
・スマートフォンが没収された状況
・いじめの行為を行った場合
・遅刻が発生した事例
・提出すべき物品を忘れてしまった場合
・カンニングという不正行為をした事例
・SNSへの不適切な投稿があった場合
・暴力や暴行といった犯行を行った事例
・服装規定違反、例えばスカートの長さに問題があった場合
最初に、例文とともに基本構成と流れをチェックしていきましょう。
反省文の書き方!高校生向けの基本構成・流れをチェック
高等学生が反省文を執筆するにあたり、基本的な事例を提供します。
反省文とは、ただの謝罪文ではなく、きちんとした構成や段取りを持つことが肝心となります。
反省の気持ちが受け手にきちんと届くためには、以下のようなキチンとした構成で筆を進めると良いでしょう。
反省文の作り方
以下に、質の良い反省文を作成するための手順を示します。
- まずは具体的な事実を述べる
- 次に、その事象について自身がどのように行動したのかを詳細に書く
- その後、なぜそのような行動に至ったのか理由を明らかにする
- その上で、同じ事態を避けるための今後の計画や対策を綴る
- 最後に、詫びの言葉を添えて締めくくる
反省文だけでなく、最初に理由を開示すると、抗弁のように捉えられがちです。だからこそ、「自分が何をしたか」をシンプルに説明し、反省の意志を伝える方が効果的です。
スマートフォンの没収事例
教室でスマートフォンの利用が許されている状況でも、授業時間に使用したため没収されたというケースについて、具体的な反省文の例を以下に挙げます。
反省文例
2年一組 (名前)
本日は勉強するべき時間である授業中にスマートフォンを使用しました。これは甚だしき非礼であり、お詫び申し上げます。
(1)本来、学びの時間に自分の行為が理不尽であると理解しながらもスマートフォンをいじってしまったこと、深く反省しております。
(2)このような学校の規則に反する振舞いが起きた原因は、私自身の自覚の不足と自己管理能力の不足にあります。SNSやゲームといったスマートフォンの機能に取り憑かれ、その誘惑に負けてしまったのです。他の皆さんが真摯に学習に取り組む中、私だけが規則を破ったことにより、クラスに暗い空気を差し込んでしまったこと、深くお詫び申し上げます。
(3)今後はこのような事態が再発しないよう自己規律を強化し、自己管理の徹底を心掛けます。授業中はスマートフォンを遠ざけるなど誘惑から身を守る工夫をし、自己の意志力を鍛えます。
(4)授業中にスマートフォンを触ることで皆さんにご迷惑とご心配をお掛けしたこと、深くお詫び申し上げます。
(5)令和○○年○月○日
上記の手順通りに反省の意を述べることで、より一層敬意を示す反省文になります。尚、今回は基本的な事例をご紹介しましたが、より詳細で直接的な謝罪の言葉を選んだ方が有効な場合もあります。文を長めに作ることで、一層真摯な反省の気持ちを示すことが可能となります。
高校生の反省文の典型例8種類!よくある事例
反省文を綴る背景となる事例は様々です。
クラスタイム中にスマートフォンを触ってしまった、出席が遅れてしまった、不当な手段で答えを得てしまった、レポートの提出忘れなど、一度は失敗を経験するものです。
そんな時のために、状況に応じた反省文のサンプルをここでご紹介します。
反省文の明確な構築と流れについては、以降のサンプル文を参照してください。
スマートフォンが押収されたケース
上記で説明した内容を参考に、具体的な事例をご確認ください。
嫌がらせ行為の反省
先日、私は一緒に仲良くしていた○○さんに対し、本人が嫌悪感を抱くような行動をとってしまいました。
私含む何人かの友人たちと一緒に、○○さんの悪口を雑談として語ったり、事実のない噂話を巷に流そうとしたりしました。
その時、当の○○さんは何も言葉を発してくれなかったため、私たちはただの軽い冗談だと思っていました。しかし、現実としては○○さんにとって心から傷つく結果となったのです。
彼/彼女の心情に対して全く配慮が無かった私自身に、真摯に反省の意を表します。
あくまでも自分の細かな不適切な感情が原因で、このような不適切な行動をとったことに、後悔しています。
何も具体的に話し合いをせず、ただ嫌がらせをしてしまった私の未熟さが問題であったと認識しています。
今後は人の感情を尊重し、自身の行動が他人にどう影響を与えるかを深く理解し、それに基づいて行動します。
そして、○○さんには直接謝罪し、二度と同じ過ちを犯さないことを誓いたいと思います。
本当に申し訳ありませんでした。
遅刻した事例
誠に申し訳ありませんでしたが、今日遅刻してしまいました。
遅刻は一度ではなく、再び繰り返すという事態になりました。
初めて遅刻した際に、「これ以上遅刻しない」と教師に言明していましたが、翌日に再び同じ失態をさらしてしまったことに深く自己反省しております。
全ては私自身の気が緩んでいるからです。
「朝6時には起きる」と決めていてもその時間に起きれないのは、きちんとした対策がなされていない事と自身の意志の弱さが原因です。
以後、遅刻を二度と繰り返さない為に、根深い原因を洗い出しアラームの設定に変更を加える等の対策を見直して行きます。
遅刻したことで講師様や同級生方に不快な思いをさせてしまった事、本当に申し訳なく思っております。
提出物の忘却について
本人、○○のレポートが指定の○月○日までに提出できず、期限を逸しましたこと、深くお詫び申し上げます。先生には事前に提出期限を確認していて、それなのに提出ができなかった事を真摯に反省しております。
他の教科の課題や学習塾の授業で手が回らず、提出期限を見逃してしまったのです。自己管理の甘さ、時間管理や優先順位の付け方の問題、提出日時のメモを目につくところに置かなかったことが、この失敗の主要因でした。
今後は、此の事案を教訓にして期限を確実に守るとともに、再び同様のことで皆様のご迷惑をお掛けしないよう、微細な点までも注意深く行動致します。
今回の件につきまして、改めてお詫び申し上げます。
不正行為に手を染めた時の私
この度、現代社会の検定試験において不正行為に手を染めたこと、誠に申し訳ありませんでした。私は社会科の試験が特に得意ではなく、毎度の通り辛うじて赤点を避けていました。
はかなげな欲求、つまりどうにか高得点を得たいという意図から、カンニング用紙をポケットに忍び込ませ、試験中にそれを覗いてしまいました。
社会科という学問は暗記が中心となりますが、暗記は私にとって一大苦手な部分です。この科目で上手く立ち回ることができず、さらに進学へ強く影響を与えそうだと煽られ、ついには不正行為に手を出してしまいました。
結果として、我が進学への道を険悪にし、同級生や教員にも甚だしき混乱をもたらしました。不正行為を計画・実行した時間があるならば、それを好成績をおさめる友人達や教員たちに諮るべきだったと、今となっては深く後悔しております。
あらためて申し上げますが、不正行為とは今この瞬間から一切手を引き、二度と行わないことをここに誓います。本当に、大変申し訳ありませんでした。
SNSにて不適切な投稿を行った場合
私自身、親しい友人への誹謗中傷にあたるコメントをSNSにて投稿してしまった経験があります。最近になって口論になり、感情的になってしまった末に、道徳的な観点から見れば許されない言葉を投稿してしまいました。
どんなに仲違いをしていたとしても、言葉には許せる範囲とそうでない範囲があり、私自身その事実を反省しています。単純なコメントであったとしても、実際にその言葉により相手は相当な精神的なダメージを受けたと思うと、私がやったことは非常に悪いことであったと深く反省しています。
仲違いの発端は些細なことでしたが、それから和解することなく、日々いらだっていった末、感情を発散するために投稿してしまいました。その時、インターネット上に一度投稿したものは完全に消すことができず、永遠にデータとして残り続けるという恐ろしさについて、私は考えていませんでした。
現在では、その行為を深く後悔しています。今後は感情に任せることなく、問題になったことを直接話し合い、解決できるよう努力するとともに、SNSの使用に関しても十分な注意を払うことを心掛けます。
不適切な投稿により皆様にご迷惑をお掛けしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
暴力・暴行の行為
自分は○○先生への誘導に反応して、暴力を振るい、先生に損傷を加えてしまった。深く非常に申し訳なく思います。
指導を受けた途端に、怒りが募り、感情が高まってしまった結果、手が出てしまいました。この結果、教師に損傷を与えるという重大な失敗を行い、深く反省しています。
暴力を振るわれた相手の立場を考慮すると、訂正の効かない事態を引き起こしてしまった。情緒的になっていても、絶対に行ってはならない行為を疑わずに行ってしまいました。
このような行為を二度と行わないことを誓います。また、損傷を受けてしまった○○先生や、私の行動を止めてくれたクラスメイト皆さんに、多大な迷惑をかけてしまったこと、本当に申し訳なかったと感じています。
スカートの長さ等、服装違反についての処置
私は、校則で定められているスカートの長さよりも、かなり短いものを選び、学校に来るという規則違反を犯しました。自己の好みを優れたものと見なし、学校の規定を無視した結果です。
この行為により、的確な行動を導いてくださった教職員の方々に対して、反抗的な立場を取ることで、大きな迷惑をかけました。
今後は、学生として気を付けていかなければならない規則を再確認し、再度同様の規則違反を繰り返さないことを誓います。
かけた迷惑について、心よりお詫び申し上げます。
反省文作成時に気をつけることは?注意点と意識したいこと
今まで様々な具体例を提示してきましたが、この次にお伝えするものは、反省文を作成する際に留意すべき5つの要点です。
自身の言葉で表現することの重要性
例え参考とした文があっても、それをそのまま流用してしまうと、大人たちは簡単に見抜いてしまいます。もし、真剣に反省しているのであれば、自然と独自の言葉が出てくるはずなのです。
まずは、深く自己反省をし、模範解答のような形式にはまらないよう、自分だけの表現で書くようにしましょう。
提出は当日中に
真剣な反省の意志を示すためにも、反省文は提出日当日中に提出することが大切と言えます。ただし、中身が役立たずのものであれば逆に悪影響を及ぼす可能性があるため、その点については留意が必要です。
適切な言葉遣いを心掛ける
「自分の言葉で」とは指摘されましたが、子供っぽい語彙は避けるようにしましょう。
たとえば、「ごめんなさい」ではなく「申し訳ありません」というように、高校生として相応しい言葉遣いを心掛け、きちんとした反省文を綴りましょう。
手書きについて
コンピューターを使って作成した反省文よりも、自分自身の手書きによる反省文の方が、深い反省の意志がより強く伝わると言われています。
乱筆にならないよう、心を込めて丁寧に書くことで、反省の感情を具体的に伝えることが可能になります。
ただ謝罪に終始せず
何が何因で生じたのか、自己反省の内容は何か、そしてこれからどう改良していくのか、独自の思索を纏めて文章に起こしましょう。
反省文を書く意義
教師が求めるのは、単に謝罪することだけではないのです。もちろん、反省することは大切ですが、それ以上に、あなた自身の将来を見据えた上での反省文の提出が求められています。 思考だけで行動に結びつけるのは難しい場合があります。
真心からの反省がなくとも、書き進めることで自分の誤りや行為が何故叱責されたのか、また、それがどの程度周囲に迷惑を及ぼしたのかを再認識できるでしょう。 過去の失敗を元に戻すことは不可能ですが、「これからどう行動すべきか」を思考するふさわしい機会こそ、反省文です。
すべてはあなた自身のため。その思いを胸に、自分自身と真剣に向き合いながら、反省文を書いていくことをお勧めします。
まとめ
高校生向けの反省文の書き方や流れ、よくある8つのパターンで例文とポイント解説してきました。
- 誠実な態度で記述すること
- 事実を具体的に明記すること
- 改善策の提案を欠かさないこと
- 礼儀正しい言葉遣いを意識すること
- 自省の姿勢を見せること
上記ポイントを意識すれば、相手に伝わる反省文が書けるはずです。
参考になれば嬉しいです。
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